コーチングとはリーダーシップ手法のひとつである。人が人をコーチすることだが、スポーツの世界ではよく聞く言葉であるが、最近では、それをビジネスやプライベートなどあらゆるものに活用するものとして、コーチングという新しい職業まで出始めている。書店にも昨年末からコーチングのタイトルがついた本が数冊出始めているようだ。
コーチというと、先輩から後輩へ、上から下へ、というイメージがあるが、コーチングとは、相手(クライアントとして位置付けられるが、部下もその一人である)と同じ立場に立ち、その人が目標を達成できるようにサポートするコミュニケーションスキルである。
自発的な行動を引き出したり、能力を発揮させたりするこの手法は、管理職に学ばせて人材育成に役立てようという狙いもある。専門的な技術を教授するのではなく、相手のビジョンや目標を明確にし、効果的な質問や提案を投げかけて、本来持つ能力や行動を引き出すのである。
コーチング手法への関心が高まってきたのは99年ごろからで、企業の年功序列制度が大きく変わり始めたことと、管理職にもプレーイングマネジャーの能力が求められるようになったことが背景にある。
「上意下達式に変わるコミュニケーション手法」が求められているという。コーチングはスポーツのコーチが選手を勝利に導くのと同様に、個人のさまざまな目標達成を支援するもので、90年代に米国でビジネスや私生活のコーチングが職業として確立した。
バランス・スコアカードなどを用いた方針展開や目標管理を成功裏に導入実践する場合にも、コミュニケーションとコーチングは重要な役割を担っている。
このあたりの構図を以下にまとめた。識者からのご意見などいただければと思う。
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